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2026.02.20

その腫れ、体からのサインかも?

こんにちは。医療法人Olive秋月デンタルオフィスです。

皆さんは、ご自身の「歯茎(はぐき)」の状態をじっくり観察したことはありますか?
「歯磨きの時に少し血が出る」
「疲れると歯茎が腫れぼったい」

もし、このような症状を「いつものことだから」「痛くはないから」と放置しているとしたら、それはとても危険なことかもしれません。
なぜなら、歯周病はお口の中だけの病気ではなく、命に関わる全身の病気と密接に繋がっていることが、近年の研究で明らかになっているからです。

歯周病は、命に関わる全身の病気と密接に繋がっている

【今回の根拠となる研究論文】

Genco RJ, et al. “Periodontal Disease and Overall Health: A Clinician’s Guide.” 2010.
(歯周病学の権威Genco教授らがまとめた、歯周病と全身疾患の関連性に関する包括的なガイドライン)

口は「災い」の入り口?血管を巡る恐怖

以前は「歯周病=歯が抜ける病気」という認識が一般的でしたが、現在ではその認識は大きく変わっています。

歯周病になると、歯茎の中で炎症が起き、出血しやすくなります。実は、この炎症部位から歯周病菌や、菌が出す毒素、そして炎症性物質が血管の中に侵入してしまうのです。
一度血管に入り込んだ細菌たちは、血流に乗って全身を巡り、様々な臓器に悪影響を及ぼします。

1. 糖尿病との「負の連鎖」

歯周病と糖尿病は、お互いに悪影響を与え合う「相互関係」にあります。
糖尿病の人は免疫力が低下するため歯周病になりやすく、一方で、歯周病による炎症物質(サイトカイン)は、血糖値を下げるホルモン(インスリン)の働きを邪魔してしまいます。

つまり、「歯周病を治療すると、糖尿病の数値(HbA1c)が改善する」ということが、多くの研究で証明されているのです。内科の先生が、糖尿病の患者さんに歯科受診を勧めるのはこのためです。

2. 心筋梗塞・脳梗塞のリスク増大

血管に入った歯周病菌は、動脈硬化を起こしている血管の壁に付着しやすい性質があります。これが血栓(血の塊)を作る原因となり、心筋梗塞や脳梗塞といった命に関わる病気のリスクを高めると言われています。

3. 認知症(アルツハイマー型)との関連

最新の研究では、アルツハイマー型認知症の患者さんの脳内から、歯周病菌(ジンジバリス菌)の成分が発見されています。お口の中の細菌が、脳にまで影響を与えている可能性が指摘されており、現在世界中で研究が進められています。

4. 妊娠中のトラブル(低体重児出産)

妊婦さんが歯周病にかかっていると、早産や低体重児出産のリスクが上がることがわかっています。そのリスクは、タバコやアルコールよりも高いというデータもあるほどです。生まれてくる赤ちゃんのためにも、妊娠中の歯科検診(マタニティ歯科)は非常に重要です。

歯周病は「沈黙の病気」です

これほど恐ろしい病気でありながら、歯周病の最大の問題点は「自覚症状がほとんどないまま進行する」ことです。

「歯がグラグラする」「噛むと痛い」といった症状が出た時には、すでに重症化しており、抜歯を避けられないケースも少なくありません。
しかし、初期の段階であれば、簡単なクリーニングやブラッシングの改善だけで完治させることが可能です。

Genco教授らの論文でも、「歯周病治療を行うことで、全身の炎症レベルを下げることができる」と示唆されています。
つまり、お口のケアをすることは、心臓を守り、血管を守り、脳を守り、そして未来の健康を守ることに直結するのです。

当院では、歯周病の検査を丁寧に行い、患者様一人ひとりのリスクに合わせた治療計画をご提案しています。
「最近、歯科検診を受けていないな」という方は、全身の健康診断を受けるつもりで、ぜひ一度ご来院ください。

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